アベイラビリティ・ペイメント、普及の条件(要点整理の追記あり)

日経クロステック掲載記事から

日経クロステックの「福島隆則のインフラビジネストレンド」に、弊社共同代表・平島寛の対談記事が掲載されました。国内で導入気運が高まるアベイラビリティ・ペイメント方式(指標連動支払い方式)の仕組みや課題について解説しています。記事は、日経クロステックのウェブサイト(下記)でご覧ください。

 

前編 民間による運営や維持管理を可視化、アベイラビリティ・ペイメント

後編 アベイラビリティ・ペイメント、普及の条件

 

後編の「対談のポイント」は下記の通り。

  • アベイラビリティ・ペイメント(AP)方式を突き詰めると、(性能発注を前提とする)本源的なPFI事業になる。サービス購入型のPFIは全てAP方式に置き換わってもいいほどである。
  • これまで、管理者は民間事業者の運営・維持管理に対するパフォーマンスを定量的に測定してこなかった。AP方式は、指標を使って民間事業者のパフォーマンスを測って対価支払いに結び付けるシステムであり、その導入は、データとデジタル技術を活用して社会資本や公共サービスを変革する“インフラDX”のきっかけになるかもしれない。測定する指標の選択や適切な目標の設定が成否を左右する。
  • AP方式の導入は、まず管理者がどんなサービスの水準を引き上げたいのかを明確に、最初は業種、エリア、期間を限定して、段階的に範囲を広げていくのが現実的である。
  • 国内でAP方式によるコンセッション(公共施設等運営)事業を実現するには、PFI法の改正が必要である(現状では、利用料金徴収施設にしか運営権は設定できない)。公共からの業務委託費を受領する権利を、利用料金徴収施設に対する料金徴収の権利と同様に「みなし物権化」し、無料施設に対しても運営権を設定できると、資産取引のセカンダリー市場において運営権が売買しやすくなり、コンセッション市場の拡大につながる。

(注)上記「対談のポイント」を8月26日に追記しました。

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