脱炭素やデジタル化にPPP/PFI活用、内閣府が検討開始

内閣府は、政策課題であるカーボンニュートラルやデジタル化を推進するためのPPP/PFI導入について議論を開始した。10月15日に開催したPFI推進委員会計画部会で提案。今後の検討を踏まえて、2022年度の「PPP/PFI推進アクションプラン」に具体的な方法を盛り込む。

2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、国や自治体の会議が2021年6月にまとめた「地域脱炭素ロードマップ」は、2030年に設置可能な建築物等の約50%に太陽光発電設備を導入し、2040年には100%とする方針を掲げた。2030年度までに、少なくとも100カ所の脱炭素先行地域も創出する。「第6次エネルギー基本計画」が示す2030年時点の再生可能エネルギー導入量は野心的な目標とされており、公共の施設・土地における最大限の導入が課題だ。

一方、2021年6月に閣議決定した「デジタル社会の実現に向けた重点計画」では、民間への波及効果が大きい準公共分野として、防災、モビリティ、港湾(港湾物流)、インフラなど7分野を位置づけた。加えて、民間と相互連携する3分野の一つにスマートシティを指定し、デジタル化を促している。

内閣府は、これらの政策課題に対応した公共施設の整備・運営にPPP/PFIを積極的に活用していく方針だ。PPP/PFIを実施する際、施設の環境認証の取得や、事業要件としてデジタルトランスフォーメーション(DX)活用を盛り込むことなどを想定している。

 

PPP/PFIの「多様な効果」を評価する

この日の会合ではPPP/PFI推進の課題として、①実施自治体の増加、②活用分野の拡大、③民間の収益機会の拡大、④多様な効果の評価――を挙げた。

このうち収益機会拡大は、新たな民間事業者のビジネス機会創出や公的負担の抑制につながる。「公共からのサービス対価に頼らず、収益施設の併設・活用により新たな収益を生み出す事業について、積極的に推進することが必要」との考えを示した。

多様な効果については、以下の資料を提示した。

(出所)内閣府

会計検査院は2021年5月に公表した報告書「国が実施するPFI事業について」のなかで、事業選定時にVFM(Value For Money)を大きく算定し、国などが事業を自ら実施する従来方式よりも、PFI方式の経済的な優位性を過大に評価していた案件があることを問題視した。これに対して有識者からは、PFI事業にはVFMで測れない効果もあるとの意見が寄せられている。

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地域脱炭素ロードマップ
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