洋上風力発電の進捗状況(更新7)――秋田・新潟・長崎の再エネ4海域で公募開始

経済産業省と国土交通省は2022年12月28日、再エネ海域利用法に基づいて、「秋田県八峰町及び能代市沖」、「秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖」、「新潟県村上市及び胎内市沖」、「長崎県西海市江島沖」で事業者公募を開始した。その他の海域も合わせて、国内の洋上風力発電事業における進捗状況(主に2022年9~12月)を整理する。

(1) 下記の海域で、それぞれの事業の計画段階環境配慮書が経済産業省や関係自治体に送付された。

  • 北海道島牧沖:9月、島牧歌島沖洋上風力発電事業。10月、島牧沖洋上風力発電事業。
  • 秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖:9月、秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖洋上風力発電事業。11月、秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖着床式洋上風力発電事業。
  • 千葉県いすみ市沖:8月、いすみ沖洋上風力発電事業。9月、いすみ市沖洋上風力発電事業。
  • 千葉県九十九里沖:11月、九十九里沖洋上風力発電事業。
  • 佐賀県唐津市沖:12月、唐津沖洋上風力発電事業。
  • 静岡県浜松市の沿岸海域:10月、浜松市沖洋上風力発電事業。

(2) 下記の海域で、環境影響評価手続き中の事業の廃止等通知書が提出された。

  • 秋田県八峰町及び能代市沖:11月、秋田県八峰町・能代市沖における洋上風力発電事業。
  • 長崎県平戸市から唐津市馬渡島にかけての海域:9月、長崎県平戸市沖~馬渡島沖洋上風力発電事業。

(3) 経済産業省と国土交通省は12月、2021年12月に事業者を選定した「秋田県能代市、三種町及び男鹿市沖」、「秋田県由利本荘市沖(北側・南側)」、「千葉県銚子市沖」について、各事業者から提出された公募占用計画を認定した。

(4) 経済産業省と国土交通省は12月、「秋田県八峰町及び能代市沖」、「秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖」、「新潟県村上市及び胎内市沖」、「長崎県西海市江島沖」で事業者公募を開始した。公募占用計画の受付期間は2022年12月28日~23年6月30日。選定結果公表は2024年3月(ただし、能代港または秋田港の利用重複に伴う公募占用計画の再提出プロセスが生じなかった場合等においては2023年12月に前倒し)。

(5) 秋田港・能代港の港湾区域内(再エネ海域外)で9月末、秋田港13基、能代港20基の計33基の風車(単機出力4.2MW、総容量138.6MW)の据え付けが完了。能代港で12月に国内初となる商業ベースの洋上風力発電が運転開始。

この結果、再エネ海域利用法に基づく指定・整理(2022年12月28日時点)は、事業者選定・公募占用計画認定済みの「促進区域」が4区域、事業者公募中の「促進区域」が4区域、「有望な区域」が5区域、「準備段階」が11区域となった。事業者選定済みの4区域の計画容量(計1.759GW)と、事業者選定前の20区域の最大計画容量の合計は約13.0GWとなる。

 
なお、各海域における情報(各海域に関する本記事の内容や関係事業者名・最大計画容量などを含む)を追加・更新した図表「各海域の進捗状況と計画・実施事業の設備容量(更新7)」は、再エネ4海域の公募占用指針のポイントなどとともに、月次レポート「インフラ・グリーン・デジタル投資 2022年12月」(2023年1月4日発行)に収録しています。

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