三浦市は、処理場やポンプ場、管路などの下水道施設を対象とするコンセッション事業の優先交渉権者に、前田建設工業を代表企業とするグループを選んだ。事業期間は2023年4月から20年間。運営権対価は「0円以上」の募集条件に対して約1000万円。前田建設が関わるコンセッション事業は、これで6件目になる。
公募型プロポーザル方式で実施した選定には、前田建設と東急建設をそれぞれ代表とする2グループが参加した。配点合計200点に対し、前田建設グループ152.5点、東急建設グループ42.5点と大差がついた。市の財政負担低減に向けた取り組みを評価する項目や、附帯提案事業、任意事業、地域貢献などの項目で差が開いた。
事業は、施設運営のほかに改築業務を含んでいる。市は、事業期間中の各種計画支援費用として2.79億円、改築費用として57.91億円を支払いの予定価格としていた。審査結果は、前田建設グループの提案について「市の想定と同程度の改築費削減額を創出したうえで、運営権対価を創出しており、市財政負担の軽減に資する提案」と評価している。
<事業概要>
- 名称:三浦市公共下水道(東部処理区) 運営事業
- 対象施設:処理場(東部浄化センター)、ポンプ場(金田中継センター)、管路施設(幹線管きょ、枝線管きょ、マンホールポンプ、マンホール、公共汚水ます、取付管)
- 事業期間:2023年4月~2043年3月(20年間)
- 運営権対価:約1000万円(税抜き)
- 優先交渉権者:前田建設工業(代表)、東芝インフラシステムズ、クボタ、日本水工設計、ウォーターエージェンシー