長期脱炭素電源オークション、蓄電池は落札率24%

電力広域的運営推進機関(OCCTO)は2024年4月、長期脱炭素電源オークションの約定結果を公表した。脱炭素電源とLNG専焼火力があり、約定結果は脱炭素電源が401万kW、LNG専焼火力が575.6万kW。発電方式別の応札容量と落札容量は、蓄電池が応札455.9万kWに対して落札109.2万kWで、落札率24%の高い競争率となった。

(出所)電力広域的運営推進機関

蓄電池の落札容量を事業者別に見ると、ヘキサ・エネルギーサービス合同会社が34.2万kW。レノバが16.5万kW、ティーダ・パワー110合同会社14.5万kW、オリックス9.6万kWなどとなっている。

落札電源一覧(出所)電力広域的運営推進機関の資料を基に作成

長期脱炭素電源オークションは脱炭素電源の新設や既存電源の脱炭素化を促す入札制度で、2023年度に創設された。落札すると固定費水準の容量収入を運転開始後に原則として20年間得られる。これによって開発事業者の収入予見性が高まり、市場価格の安定に資する。

約定価格は電源種ごとの応札価格が約定価格となるマルチプライス方式で決定する。応札価格が低い順に、募集上限量になるまで落札電源を選定していく。

個別電源の応札価格は非公表だが、電源種ごとに年間あたりの容量を単位として上限価格を定めている。蓄電池と揚水の上限価格は電源設置エリアによって異なり、5万5308円~7万4690円の範囲で、東京が最も高い。バイオマス、原子力は10万円、LNG専焼火力は3万6945円。既存火力の改修は、水素混焼が10万円、アンモニア混焼が7万4446円。

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