妙高市のガス事業譲渡と上下水道事業民間委託、JFEエンジ連合が優先交渉権

マルチユーティリティーPPPの水平展開を志向

JFEエンジニアリング、北陸ガス、国際石油開発帝石の3社は3月8日、新潟県妙高市(人口3万1208、世帯数1万2341)のガス事業譲渡と上下水道事業包括的民間委託の優先交渉権者になったと発表した。2021年8月に新会社を設立し、2022年4月から事業を開始する予定。上下水道事業の民間委託期間は2032年3月までの10年間だ。

妙高市は、人口減少に伴う料金収入減少や職員数削減、職員高齢化などを理由に、ガス事業譲渡と上下水道事業包括的民間委託をセットにした官民連携に踏み切った。2019年度は、ガス事業が7460万円の黒字、水道事業が2133万円の赤字、下水道事業が4億5380万円の黒字となっている。

 

マルチユーティリティーPPPの水平展開を志向

プロポーザルには2グループが参加。「妙高山グループ」として挑んだJFEエンジニアリングを代表とする企業連合は、価格が競合グループよりもわずかに低かった。しかし、実施体制やリスク対応、財務計画などで上回り、200点満点中135.81点を獲得して優先交渉権者となった。同企業連合のガス譲受希望価格は2億円(予定価格2億円以上)、上下水道包括的民間委託の提案価格は7億9000万円(上限価格8.2億円)。

市の事業者選定委員会は、JFEエンジニアリング企業連合の提案について、「マルチユーティリティーでの官民連携を『妙高モデル』として周辺自治体に水平展開し、新会社の事業エリアを拡大するとともに広域化など自治体の課題解決に寄与する考えが評価された」と審査講評に記している。破れた「火打山グループ」の構成企業は明らかにしていない。

 

 

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