仙台市ガス事業民営化の優先交渉権者選定で「該当者なし」となったことについて、9月8日に会見した郡和子仙台市長は、改めて民間事業者を公募する考えを示した。
会見では、「応募要件が厳しかったとは思っていない」「民営化後にユーザーが大幅に減少することについて説明がなかった」「市民サービス向上の提案はいくつかあったが、目に見える形で料金やその他のところで、はっきりしたことがなかったのは残念だった」などと述べた。
市が目的に掲げる「ガス事業の永続的発展」が可能なのかと問われた市長は、「方針に変わりはない」と回答。全国のガス事業者が都市ガスのサービスをコアにしながら、ほかのエネルギーへの参入や不動産事業への参入などによって生き残りを模索していることを挙げ、今回の提案では、そうした姿勢が見られなかったことを指摘した。
今後の民営化については、「公営でやれることは限りがある。民間での発展や市民サービス向上は可能」と言い、改めて民営化の必要性を説いた。応募が1グループにとどまったことを検証したうえで、次の公募を行う意向だ。