湯西川ダムの水力発電所設置・運営事業、候補者に東電RPグループ

国土交通省は2025年10月、栃木県日光市の湯西川ダム新水力発電所設置・運営事業の候補者に東京電力リニューアブルパワー(東電RP)を代表企業とするグループを選定した。

ダムのハイブリッド化は再生可能エネルギー発電増強政策の1つと位置づけられている。発電を主目的としていないダムに水力発電装置を設置・運営し、治水機能強化と水力発電促進を両立させる民設民営事業だ。

湯西川ダムでは既設の利水放流管から分岐して発電設備を新設する。最大出力2.3MW。2030年度に運用を開始する計画だ。

グループは公募による企画提案で最優秀提案者として選ばれた。東電RPのほか、建設技術研究所、鹿島、NTTアノードエナジー、飛島建設で構成。協力企業としてINPEXが参加する。ダムは鹿島・清水建設JVが施工して2012年に完成した。

企画提案には、大成建設・東北自然エネルギー・八千代エンジニヤリング・日本国土開発のグループと、西松建設・エネクス電力・上越エネルギーサービスのグループも参加した。

国交省はハイブリッドダム事業を全国で推進していく方針だ。当初は「BT(Build Transfer)+コンセッション」で検討していたが、発電事業の民設民営という方式になった。

ダムの全景と事業予定地 (出所)国土交通省

<ダムの概要>
名称:湯西川ダム
所在地:栃木県日光市
形式:重力式コンクリートダム
目的:洪水調節、流水の正常な機能の維持、かんがい、都市用水(水道用水・工業用水)
堤高:119.0m
堤頂長:320.0m
総貯水容量:7500万m3
集水面積:102km2
完成:2012年
発注者:国土交通省
先行者:鹿島・清水建設JV

InfraBiz
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