空飛ぶクルマのSkyDriveが96億円の資金調達、2人乗り商用機のデザインも発表

空飛ぶクルマ開発事業者のSkyDrive(スカイドライブ、愛知県豊田市)は、シリーズCラウンドの資金調達で、三菱UFJ銀行をはじめとする13社を引受先とした第三者割当増資および銀行融資によって、総額96億円を調達した。累計調達額は約147億円となる。

シリーズCにおける資金調達の引受先と、当該社との連携・協力は以下の通り

  • 関西電力、近鉄グループホールディングス、りそなグループ:関西エリアを中心とした事業に向けた全般的検討
  • SCSK:ソフトウェア開発
  • スズキ:機体の量産やインド・アジア地域での販売可能性の共創
  • 損害保険ジャパン、東京海上ホールディングス:保険の検討
  • 豊田鉃工、日本化薬、日本発条:部品を中心にモビリティ全体の開発
  • 三井住友信託銀行、三菱UFJ銀行:ファイナンス
  • ペガサス・テック・ベンチャーズ: VC(ベンチャーキャピタル)

SkyDriveの空飛ぶクルマの開発は、2019年に有人飛行に成功して以降、2025年の大阪・関西万博での飛行実現を目標に進められている。2022年9月には、開発中の商用機「SkyDrive式SD-05型」(SD-05)のデザインを発表した(下図参照)。「SD-05」は、電動と垂直離着陸の特徴を備えた航空機で、2人乗り(乗客1人とパイロット1人)。パイロットの操縦に加え、コンピュータ制御のアシストによって飛行を安定させる。最大航続距離は約10km、最高巡航速度は毎時100km。日本初となる国土交通省の型式証明の取得を目指している。

開発は、航空機用内装メーカーのジャムコ、炭素繊維強化プラスチック用品を提供する東レ・カーボンマジック、電動航空機向けの高出力かつ認証可能なパワートレイン等を開発するバッテリーシステムのElectric Power Systemsとの提携によって進められている。

一方、Volatus Infrastructure(米国ウィスコンシン州)とは、垂直離着陸場(バーティポート)に関する業務提携の覚書を交わした。

開発中の2人乗り商用機「SD-05」

機体は先進的な空力形状で、飛行を安定させるための水平と垂直の尾翼を設置。機体上部に12基のモーターとプロペラを配置(出所)SkyDrive

InfraBiz
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