豪州の道路運営事業者Transurbanの純利益(2021年6月期)が、32億7200万豪ドル(2550億円)となった(図表1)。米国495 Express Lanes、95 Express Lanesを運営するTransurban Chesapeakeの50%株式の売却が大きく貢献した。
Transurbanが運営する路線は、シドニーで10本、メルボルンで1本、ブリスベンで6本、米国で2本、カナダで1本。このうち、Transurban Chesapeakeはワシントン大都市圏の495 Express Lanes、95 Express Lanes、395 Express Lanesを運営している(図表2)。
Transurbanは、Transurban Chesapeakeの50%株式を2021年3月までに、豪州年金基金Australian Super(25%)、カナダのファンド運用会社Canada Pension Plan Investment Board(CPPIB)(15%)、豪州年金基金UniSuper(10%)に売却した。売却額は、28億豪ドルに2024~26年の潜在的収入、最大9300万豪ドルを加えた額である。Australian SuperとCPPIB は、シドニーのWestConnex(一部工事中)でTransurbanとともに共同出資している。
当期の決算では、期中に株式売却があった米国事業が非継続事業に分類されており、それ以外の継続事業(豪州、カナダ)の売上高は28.86億豪ドル、純利益は2.87億豪ドルの損失。前年に引き続いて、COVID-19パンデミックの影響を受けている。
図表1 Transurbanの2021年6月期決算
図表2 Transurbanが関わる米国道路(495 Express Lanes、95 Express Lanes)