火災爆発事故の米子バイオマス発電所が廃止届

火災が相次いだ鳥取県の米子バイオマス発電所を運営する米子バイオマス発電合同会社は2025年8月、経済産業省中国経済産業局に事業廃止届を提出した。採算確保の見通しが立たないと判断した。

木質ペレットやパーム椰子殻を燃料としたバイオマス発電所で、出力54.5MW、年間想定発電量約3.9億kWh。FIT(固定価格買い取り制度)で売電していた。出資者は、中部電力、東急不動産、三菱HCキャピタル、三光、シンエネルギー開発。

22年4月に商業運転を開始したが、たびたび火災が発生。23年9月の粉じん爆発火災で運転を停止していた。

この事故では燃料搬送中に粉じん濃度が上昇し、バケットエレベーターの金属製バケットの摩擦によって着火。コンベヤーや燃料受け入れ建屋に堆積していた粉じんが2次爆発し、建屋が損壊したとされる。23年5月には、木質ペレットの自然発酵・発火が原因とみられる火災が起きている。

事故後、米子市は運営会社に対して原因究明や安全対策の徹底を申し入れ。地元住民の一部は騒音被害や健康被害を訴え、再稼働に反対していた。

バイオマス発電所の火災は各地で頻発し、長期間の運転休止を余儀なくされている。

23年3月に商業運転を開始した北海道の石狩新港バイオマス発電所(出力54.5MW、年間想定発電量約3.6億kWh)では、24年7月に粉じん爆発が起きて運転を休止した。

発電所を運営する石狩バイオエナジー合同会社(出資者:奥村組、九電みらいエナジー、New Circle Energy)は、再発防止工事費やFIT売電見込み額減少などから、25年3月期に約129億円の減損損失を計上した。

こちらは、長期的には採算がとれるとの見通しに基づき、26年3月期中の再稼働を目指している。

InfraBiz
関連サイト
インフラ・グリーン・デジタル投資動向
タイトルとURLをコピーしました