エネクス・インフラ投資法人の2023年11月期決算(6カ月)は、当期純利益が予想比900万円減の8億6300万円となった。好天や太陽光パネル増設で発電量が増えた一方、ケーブル盗難によって利益を逸失した。1口当たり分配金は3000円を維持した。
茨城県の鉾田太陽光発電所(設備容量24.2MW、FIT調達価格36円/kWh)は、2023年に約2.6MW分のパネルを増設して3500万円の増収となった。しかし、ケーブル盗難による発電停止で3600万円の利益を逸失。全12物件の平均営業収益達成率が100%だったのに対し、同発電所は91%にとどまった。防犯用カメラの増設や巡回警備強化に取り組んでいるが、引き続き解決策を模索している。
エネクス・インフラ投資法人の資産規模は1022億円で、上場インフラファンド5銘柄の中で最大。2000億円規模を目指す成長戦略を描いている。スポンサーとのパイプラインを通じて新潟県の水力発電所3物件、合計設備容量8.8MWの組み入れを検討しているほか、スポンサー以外の開発事業者も含めておよそ100MW分の風力発電所の優先売買交渉権を得ている。