日立製作所の鉄道システム事業グループ会社、日立レールは2022年11月、カナダ・オンタリオ州でインフラを管轄するInfrastructure Ontario、およびトロント市近郊の交通を管轄するMetrolinxから、Connect 6ixコンソーシアム〔Plenary Americas、日立レール、Webuild Group、Transdev Canada、IBI Group Professional Services (Canada)、NGE Contracting〕の一員として、Ontario Line(オンタリオ線)向けの車両設計・製造、軌道・鉄道システムの据え付け・統合、30年間の運行・保守業務(Rolling Stock, Systems, Operations and Maintenance:RSSOM)を共同受注した。契約金額は90億カナダドル(9400億円)。2023年に着工する。
本プロジェクトは日立グループとして、Hurontario Light Rail Transit(LRT)プロジェクトに続く鉄道システム事業で、カナダで受注した2件目の大型インフラプロジェクトとなる。
オンタリオ線は、総延長15.6kmの新設路線(図表参照)。最短90秒の運転間隔で駅を結び、トロント市中心部で高頻度・高速輸送サービスを提供する。完全自動運転システム(GoA4)を採用し、1時間・片方向当たり最大3万人の輸送能力を有する。路線には15駅が設置され、そのうち8駅が地下に建設される。市内の公共交通システムであるGO Transit鉄道路線や地下鉄1号線、2号線、5号線(Eglinton LRT、建設中)などへの40以上の接続を有する。
オンタリオ線には、軌道、車両、コントロールセンターをシームレスにつなぐ無線式列車制御システム、最新型の自動運転車両が導入・納入され、デジタルコントロールセンターと保守・保管のための施設も新設される。
図表 オンタリオ線の路線図
(注)上記内容の詳細については、月次レポート「インフラ・グリーン・デジタル投資動向」(2022年11月)に収録する予定です。