三菱地所・日本航空・兼松コンソーシアムの提案が、東京都の「都内における空飛ぶクルマを活用したサービスの社会実装を目指すプロジェクト」に採択された。
プロジェクトの概要は下記の通り。空飛ぶクルマの運用の課題や収益性の検証を目的に、2022年度に都心の主要拠点を結ぶ移動サービス(都市内アクセス)、空港からの二次交通(空港アクセス)、離島地域における移動サービスや遊覧飛行など、都内での様々な空飛ぶクルマのビジネスモデルの検討、2023年度にヘリコプターによる運航実証、2024年度に空飛ぶクルマによる運航実証、離着陸場オペレーションの検証を実施する。
■2022年度:実装に向けた課題や解決策の整理、ビジネスモデル検討
- 都内において、空飛ぶクルマの高密度・高頻度な運航を可能にする空飛ぶクルマ用離着陸場の設置場所、各種与件、実装にあたっての課題整理。
- 想定される路線における売上や運航コスト、将来の事業拡張性を試算し、東京都における市場規模や事業の持続性の検証を実施。
■2023年度:ヘリコプターによる都市内アクセスおよび遊覧飛行の実証
- 三菱地所が保有・運営する施設を中心に2カ所のヘリポート設置を検討し、各ヘリポートでの遊覧飛行やヘリポート間の移動・チャーター便を提供。
- 将来的な空飛ぶクルマによる移動サービスの事業性の検証を実施。
■2024年度:空飛ぶクルマによる運航実証
- 2023年度に運用したヘリポートを中心に、英Skyportsの協力によって空飛ぶクルマ用離着陸場の設置を検討し、当該ポートでの空飛ぶクルマの運航実証および地上オペレーション(離着陸管理・シミュレーション、チェックイン・保安検査、周辺安全管理・監視)を検証。
コンソーシアム構成各社の役割は下記の通り。空飛ぶクルマ用離着陸場運営サービスにおけるビジネスモデル構築では、海外で空飛ぶクルマ用離着陸場を事業展開している英Skyportsのノウハウを活用する。同社は兼松と業務提携している。
■三菱地所
- プロジェクト全体取りまとめ
- 不動産アセットなどへの空飛ぶクルマ用離着陸場実装に向けた課題、解決策の提示
- 運航実証を行うロケーションの提供
■日本航空
- 空飛ぶクルマ運航サービスのビジネスモデル検討
- 運航および離着陸オペレーション実証の企画
■兼松
- 海外での技術、規制動向などの提供
- 空飛ぶクルマ用離着陸場運営サービスにおけるビジネスモデル構築(2020年から英Skyportsと業務提携。同社は海外で空飛ぶクルマ用離着陸場の設置・運用事業を展開)。