住友生命保険は2021年11月、Brookfield Asset Management(カナダ)が運用するBrookfield Global Transition Fundに7500万米ドル(85億円)を投資すると発表した。同ファンドは、カーボンニュートラルへのグローバルな移行を加速する投資に焦点を当てたブルックフィールドの最初のインパクト・ファンドで、最大125億米ドル。温室効果ガス排出量とエネルギー消費量の削減、および低炭素エネルギー容量の増加と持続可能なソリューションの支援に関連する投資機会を対象としている。
2021年7月に初回の資金調達で70億米ドルを集めたことを公表している。ファンド創設時の主要投資パートナーはカナダのOntario Teachers’ Pension Plan Board(オンタリオ州教職員年金基金)とシンガポール政府投資会社Temasek。カナダのPSP InvestmentsとIMCO(Investment Management Corporation of Ontario)も出資している。
Brookfield Asset Managementは不動産、インフラストラクチャー、再生可能電力、プライベートエクイティ、クレジットを合わせて6000億超米ドルの資産を運用しているオルタナティブ・アセットマネジャー。再エネ事業の運用資産は約600億米ドル、設備容量は21GW、パイプラインは27GWに上る。
出光興産は11月に、Azimuth Capital Management(カナダ)が設立するエネルギートランジション関連事業に特化した新ファンド「Azimuth V Energy Evolution Fund」への2500万米ドルの出資を決定した。同社は出資を通じて、都市ごみや天然ガスからの水素生産、低炭素燃料製造、廃プラスチックリサイクル、地熱発電、熱水からのリチウム回収といった持続可能な社会の実現に有望な事業の早期商用化によって、バリューチェーン全体でCO2排出の削減を図る。
新ファンドは、環境負荷低減を目的にエネルギートランジションを実現するレイターステージのスタートアップに特化した、北米を拠点とする最大10億米ドルのファンド。既存のエネルギー関連資産と商業的に利用可能な技術を組み合わせることで、一般的な再エネ関連の事業プロジェクトを上回る収益性と炭素削減を目標としている。