フランスの総合インフラサービス事業者VINCI(ヴァンシ)の2025年売上高は745.99億ユーロ(前年比4%増、13兆7000億円)、EBIT(利払い・税引き前利益)は95.58億ユーロ(同6%増)、純利益は49.03億ユーロ(同1%増)となった。売上高・利益とも過去最高を更新。コンセッション、エネルギー、建設の各部門が増収増益。全体のEBIT(対売上高)率は13%だった。
VINCIの事業活動はコンセッション部門に特徴がある。コンセッション部門(売上高122.19億ユーロ、EBIT 59.35億ユーロ)のEBIT(対売上高)率は49%で、全体の13%に比べると圧倒的に高い。全EBITに占めるコンセッションのEBITも62%(前年は63%)と高率を維持している。セクター別に見ると、空港、フランス国内道路・国外道路とも増収増益。空港のEBIT(対売上高)率は51%、道路は国内49%、国外30%。
空港コンセッションでは、VINCI Airportsの子会社群が日本の3空港(関西国際、大阪伊丹、神戸)を含めて14カ国で71空港を運営する。空港が所在する国(空港数)は、フランス(11)、ポルトガル(10)、英国(3)、ハンガリー(1)、セルビア(1)、米国(4)、メキシコ(13)、ドミニカ(6)、ブラジル(8)、チリ(1)、コスタリカ(1)、カーボベルデ(7)、日本(3)、カンボジア(2)。25年の旅客数は3億3412万人(前年比5%増)だった。
道路コンセッションでは、フランス国内4443kmの高速道路網の運営子会社群を擁するVINCI Autoroutesと、主にフランス国外の道路・橋梁の運営を統括するVINCI Highwaysの事業会社を有する。運営する道路や橋梁は英国、ドイツ、ギリシャなど11カ国に及び、ブラジルではフランス国外で最長となる1160kmの高速道路を運営している。
一方、エネルギー部門はVINCI Energies(売上高216.08億ユーロ)と、21年12月にスペイン総合インフラサービス事業者ACSから買収したCobra IS(同80.04億ユーロ)で構成される。VINCI Energiesは欧州を中心にエネルギー転換・デジタル化を目的とする分散型・都市・産業インフラが対象。Cobraはグローバルに再エネ・送電網拡張といった大規模プロジェクトのEPC(設計・調達・建設)案件を狙う。再エネ事業では開発~建設~売却も実施している。両社とも増収増益で、VINCI Energies のEBIT(対売上高)率は7.4%、Cobraは8.0%。
売上高が最も大きい建設部門も増収増益。全売上高に占める建設部門の売上高(321.37億ユーロ)は43%だが、全EBITに占める割合は14%と小さい。EBIT(対売上高)率も4.2%と他部門に比べて低い。
