東京都は都市型データセンターの整備を推進する。中小規模データセンターの整備支援策として50億円の予算を計上し、2026年度にファンドを創設・出資する。
26年1月に発表した「2050東京戦略」では、データセンターをデジタル社会を支える不可欠なインフラと位置づけた。需要増が見込まれることから、都内企業が主要なユーザーとなるリテール型の中小規模データセンターを想定し、整備を促すためのファンドを立ち上げる。
環境に配慮したデータセンターの整備には96億円の予算を充てる。効率性や再生可能エネルギーの利用などを評価項目として環境配慮型のデータセンターを都が独自に認定するとともに、民間事業者に対して高効率な設備を導入するための資金を補助する。地域共生策として、データセンターの廃熱利用の取り組みも支援する。
政府がデータセンターの地方分散政策を推し進めるなかで、都市型データセンターの開発も活発化している。ヒューリックは26年2月に発表した中長期経営計画で、都市型データセンター事業に積極的に取り組む方針を改めて示した。インフレ耐性のあるアセットとして評価し、大手町から7km圏内を中心に、36年までに10件の竣工を見込んでいる。総受電容量は100MWを超える見通しだ。25年には中央区日本橋に1号案件が完成した。
三井不動産は24年に発表した長期経営方針で「新たなアセットクラスへの展開」を掲げ、都心型データセンターを含めたデータセンター事業の強化を打ち出している。大林組は24年にデータセンターの開発・運用を目的とした新会社「MiTASUN(ミタサン)」を設立。10年以内に約1000億円を投資することを明らかにした。中規模ビルの改修・建て替えなどで、データ需要地に近接した都市型データセンターの需要を開拓する。31年度までに40MW級のデータセンター群を構築する計画だ。
