電気運搬船による海上送電、2026年から実証実験

パワーエックスと九州電力はこのほど、電気運搬船による海上送電事業の実現可能性について共同検討すると発表した。再生可能エネルギーで発電した電気を、船に搭載した蓄電池にためて運ぶ。オフサイトコーポレートPPA(電力購入契約)、自己託送、九州と本州間での電力系統補完などが検討のテーマだ。

電気運搬船を利用した海上送電のイメージ (出所)パワーエックス、九州電力

開発中の初号船は船長140m。96個のコンテナ型船舶用電池を搭載し、電気容量は241MWhになる。電気による推進で300kmの航行が可能だ。2025年の完成を目指しており、2026年から国内外で実証実験を開始する。

パワーエックスは、電気運搬船の所有・販売と海上送電オペレーションを担う新会社「海上パワーグリッド」を2023年第3四半期に設立する予定だ。横浜市港湾局と電気運搬船の利活用に向けた連携協定を締結したことも明らかにした。

電気運搬船 PowerX Ark 100 初号船「X」のイメージ (出所)パワーエックス

  • 船長:140.0m
  • 船幅:18.6m
  • 喫水:6.0m
  • 総トン数:8000MT
  • 航行可能距離:300km(電気推進のみ)
  • 速度:巡行10ノット、最大約14ノット
  • 搭載電気容量:241MWh
InfraBiz
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