フランスVINCI Airportsの運営 72空港に、メキシコ・ブラジルなどで28増1減

フランスの空港運営会社VINCI Airportsは2022年8月、メキシコの空港コンセッション会社OMA(Grupo Aeroportuario del Centro Norte)の株式29.99%を取得する契約を締結した。この取引によって、VINCI Airports は、2019年に旅客数の合計2300万人 (2021年は1800万人) を記録したメキシコ北部・中央部にある13空港をポートフォリオに加えることになる。コンセッション期限は2048年。2022年末までに取引を完了する予定だ。

7月には、アフリカ北西沖に位置するカーボベルデ共和国の7空港(4つの国際空港と3つの国内空港)のコンセッション契約に調印した。コンセッション会社(VINCI Airportsとポルトガルの子会社ANAがそれぞれ70%と30%を出資)は40年間にわたって、資金調達・運営・維持管理・拡張・更新を担い、太陽光発電と風力発電の開発を含む環境行動計画も実行する。取引は、空港の運営を開始する2023年半ばまでに完了する予定だ。

VINCI Airportsは、ブラジル政府の空港インフラ会社(Infraero)と締結した30年間のコンセッション契約によって今年1~2月、アマゾン地方のマナウス(Manaus)空港ほか計7空港をネットワーク統合して運営を開始している。運営空港はサルバドール(Salvador)と合わせて8空港になった。同社は野心的な行動計画で、アマゾン地域のモビリティの向上を図る。空港インフラの改善、環境対策(空港のCO2排出量を2030年までに50%削減、2050年までに全ての空港に太陽光発電所を設置するなどしてCO2排出量実質ゼロ、廃水処理・再利用など)、接続性や乗客体験の向上などを実施していく。

一方、3月には、スウェーデンのストックホルム・スカヴスタ(Stockholm Skavsta)空港を所有する Stockholm Skavsta Flygplats の 90.1%株式を、同国の不動産会社 Arlandastad Groupに売却することに合意している。

上記の取引に、2022年1月から運営を開始したアヌシー・モンブラン(Annecy Mont-Blanc)空港(フランス)を加えると、2021年12月時点で12カ国・45空港だったVINCI Airportsの運営空港ネットワークは、13カ国(2増、1減)・72空港(28増、1減)になる。なお、同社の2021年売上高は11.88億ユーロ(約1640億円、2020年比20%増、2019年比55%減)だった。

InfraBiz
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関連サイト
VINCI Airportsのウェブサイト(メキシコ関連)
VINCI Airportsのウェブサイト(カーボベルデ関連)
VINCI Airportsのウェブサイト(ブラジル関連)
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