エネクス・インフラ投資法人が風力発電所を取得、上場銘柄で初

エネクス・インフラ投資法人は2月13日、上場インフラファンドとして初めて風力発電所を取得する。組み入れるのは2014年9月に供用を開始した胎内風力発電所(新潟県胎内市)だ。風車10基、設備容量20MW、FIT(固定価格買取制度)に基づく調達価格22円/kWh、残存調達期間11年6カ月、想定設備利用率19.72%。取得価格は43億7900万円を予定している。

上場インフラファンドの投資対象は、これまで全て太陽光発電所だった。風力発電所は夜間や雨天時の発電が可能で、冬季に発電量が増える傾向を有する。胎内風力発電所の設備利用率は太陽光発電所の既存ポートフォリオの設備利用率を上回り、年間を通じた発電量の安定化に寄与する。

投資法人は発電設備をオペレーターに賃貸し、賃料を受け取る仕組みを導入している。今回採用する賃料スキームは、従来の太陽光発電とは異なる。季節ごとの発電量の差が大きい風力発電の特徴を踏まえて、年間の発電量予測値(P50)に基づく想定売電収入の70%を12分割して平準化し、発電量に関係なく受領可能な月額基本賃料とする。そのうえで、発電実績が想定売電収入の70%を上回るときには、実績連動賃料が入るようにした。

風力発電所と同時に、群馬県の高崎太陽光発電所A(設備容量11.6MW、FIT40円/kWh) を58億1000万円で取得する。2物件の追加取得によって、エネクス・インフラ投資法人の資産は11物件、合計設備容量187MW、取得価格ベースの資産総額は760億円規模となる。

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